北海道新幹線の各駅開発構想をそれぞれみる.2021

2031年の開業に向けて北海道新幹線の工事が山岳地帯を中心に進んでいます。

現在、日本すべての高速鉄道において工事および開業予定日が遅れていますが、北海道

新幹線のみ開業日は何とか間に合いそうな感じです。

オリンピックとなるとちょっと難しいかもしれませんね。札幌駅玄関口の再開発ビルは

できているかもしれませんが。

なお、明かり区間となる高架橋の建設は北陸新幹線敦賀開業後まだまだ後の話です。

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今回は簡単にまとめた概要とそれに対する私なりの考えで構成しています。画像はあり

ません。

リンクをそれぞれ貼りましたのでご存知でない方は、各々のサイトを読んでいただけれ

ばなと思います。

ダイヤについては今後記事を作るのであまり言及しないように心がけました。

 

目次

・札幌までの各駅の簡単な概要
・今更ながら札幌駅地下案について少しだけ

 

 

 

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新八雲駅(地上・相対式2面2線)

北海道新幹線新八雲(仮称)駅周辺整備基本計画 が八雲町より2019年3月に発行され

ています。

www.town.yakumo.lg.jp


開業後の利用者数は想定の25~50%程度と見ているようなので、箱物を作ったりする可

能性は低いです。

駅営業時間を経営効率化の一環で短縮して早朝・夜行便は一部通過になるかもしれませ

ん。これは新八雲以外も当てはまる可能性があります。

wikipediaによると、乗車人員は250人/日と推定。

 

長万部駅(高架・島式2面4線)

長万部町は隣接する市町村を巻き込んで再開発を計画しています。

想定利用者数も強気の約2千人です。

利用者獲得は室蘭本線への需要をどう取り込むのか? にかかってます。

東室蘭までH100形2,3両で運転するのか、リレー列車を運転するのか分かりません。

東室蘭まで非電化区間なので、すずらんを延長運転できないのが痛いですね。

www.town.oshamambe.lg.jp


長万部駅は当初、地上・相対式2面4線で計画されていました。

これが高架・島式2面4線に変更されたと報道されているようです。

実は相対式でしたってオチがあるかどうか分かりません。

島式ならJR北海道の意向かもしれません。ふつうはそのまま相対式のままですので。

長万部町作成の駅周辺計画図を見たところ、島式2面4線で作図されていました。

この駅は北陸新幹線上越妙高駅と同じ立ち位置になると予想します。想定利用者数も

ほぼ同じで都市位置が似ているからです。

wikipediaによると、乗車人員は2,200人/日と推定。

 

倶知安駅(高架・相対式2面2線)

在来線が存続or廃止の2パターンでの計画案が既に示されています。

在来線がどうなるのか、これも分かりません。

www.town.kutchan.hokkaido.jp


倶知安駅は当初、地上駅2面2線で計画されていました。

待避線が作られないのは列車本数・用地不足から来ていると思われます。

列車本数は各停と速達の2系統ってところでしょうか?

新函館北斗で接続するならば現在の線路容量で足りるかもしれません。

(上りは車両センターへ回送あるいは反対ホームへ入線で対応可能)

用地不足については、地価高騰による用地売買交渉がうまくいかなかった原因もありそ

うです。

何とかして世界有数のリゾート地への玄関口 的な駅舎を建ててほしいです。

高級感のある開放感のある駅舎に期待です。

ホームについては冬場の需要も兼ねて2面4線にしてほしかったですね。

今年は雪が多かっただけに新幹線があると旅客の動線が違ったのかな?なんて思ったり

しました。

本当は新千歳空港から乗換なしで倶知安に行けると尚いいですが。

世界有数のリゾート地へ向かう際、新幹線を利用してくれるのか未知数ですが、間違い

なく利用者は多くなると思います。

その場合、札幌、新函館北斗に次ぐ利用者数になるかもしれません。

wikipediaによると、乗車人員は750人/日と推定。

 

新小樽駅(高架・相対式2面2線)

建設地は余市後志自動車道よりもさらに山側です。

停車する新幹線に合わせて小樽中心部へのバス路線が開拓されるでしょう。

札幌へのベッドタウンとして発展していくしか道はないかなと思います。

眺望を確保するためにアパートやマンションは高さ制限すると良好な環境になります。

wikipediaによると、乗車人員は600人/日と推定。

 

札幌駅(高架・相対式2面2線)

皆さんのほうが詳しいかもしれません。

ホーム位置で紆余曲折あった札幌駅。現駅・東・西(すぐ却下)・地下(一度無くなっ

たが、再浮上)・大東案と沢山ありました。

費用面で現駅案と大東案に絞られて、最終的に大東案で決まりました。

新幹線札幌駅は、創成川通をはさんで東豊線沿いにできる感じです。

これにより長年駐車場だった北5西1地区の再開発(JRタワー2棟目)が進みました。

新幹線駅周辺の高度未利用地(北5,6,7東1)への再開発を促すことができます。実際に

新幹線開業をにらんで幾らかの計画があるかもしれません。

在来線は徒歩で連絡通路を少しだけ移動する感じです。迷うことなく各ホームへ行けま

す。

交通機関のアクセスのしやすさは、在来線、都市間バス、路線バス、東豊線南北線

の順です。

南北線(麻生方面)への乗り換えは駅ビル内を通ったほうが歩きやすいです。

地下通路はゆるやかな坂になってるのでおすすめできません。


今更ながら札幌駅地下案について少しだけ

パセオの閉店が予め分かっていたなら、少し工期がかかる地下案に舵を取ってたかもし

れませんね。
建設費は1,600億円と他案の約2.5倍ですが、パセオ閉鎖による売上減+テナント減収を鑑

みても認可を受けていたでしょう。

もちろん最終的な建設費は2千億円以上に膨れ上がる可能性はあります。地下鉄掘れて

しまいますね。


ちなみに「札幌駅 地下案」とウェブ検索すると“地下はダメ、絶対!”という数年前の記

事がトップに出ているかと思います。

駅なら地上にあるのが普通だと言わんばかりの記事です。本当にそうでしょうか?

リニア中央新幹線名古屋駅は地下40mの大深度地下を通っています。乗換は不便とい

っても10分あれば到着できます。

地下設備については桑園~琴似で一度地上に出るなんてことすれば解決できます。

在来線への乗換が重要なのは分かります。札幌市内だと追加料金なしで行けちゃいます

からね。


しかし、ここで言いたいのは雪国の札幌は地下鉄中心です。近年におけるJRの利用者は

空港利用客を中心に増えてきていますが、それでも地下鉄のほうが利用者は倍以上差が

あります。2019年以前のデータが参考になります。

地下鉄の利用者数が伸び悩んでるのは現在の路線が不十分で使いづらい一面から出てい

るかと思われます。

地下鉄を延伸しないのは市の怠慢なだけです。本当は環状線や東苗穂方面など新たな路

線が必要なくらいですから。

話を戻しますが、北5西1再開発は地下案でも可能です。乗換距離はエスカレーターで伸

ばして誤魔化す方法が使えます。

 

ご覧頂きありがとうございます。最後の方の蛇足については駅ホーム位置が既に大東案で決着しており、今後変更となる可能性が低いことから今回の記事と統合しました。

 

次回は 地下鉄駅リフレッシュ工事で期待すること です。

都心アクセス道路は混雑緩和が目的<札幌>

今回は、もうすぐ工事が始まる都心アクセス道路についてです。

・概要
・出入口はどこ?
・時間短縮効果は大きい
・高速バス・観光バスがルート変更する可能性は?
・均一料金区間の見直し

 

 

概要

 

札幌市では都心アクセス道路の建設計画が進められています。

全線地下で、完成すると北37条付近から南5条まで約6キロが地下トンネルで快適に移動できます。

 

目的については、市の紹介ページに分かりやすくまとめてあるので割愛させていただきます。ご了承ください。

www.city.sapporo.jp

 

出入口はどこ?

 

札幌市資料によると出入口は

           上り(都心方面)  下り(茨戸方面)
 
北37条           ○入           ○出
北34条(札幌新道)     ○入           ✕
北26条            ✕           ○出
北8条          ○出         ○入
北3条          ○入         ○出
南5条          ○出         ○入

となるようです。これでは分かりにくいので以下のような図を作成しました。

f:id:midorisoso:20210402175342p:plain

札幌都心アクセス道路の概要図

上り(都心方面)と下り(茨戸方面)で出入口がそれぞれ異なります箇所があります。

慣れるまで少しだけ苦労するかと思います。

 

1つ気をつけたいことは、下り(茨戸方面)で札幌新道を通行する際は、北26条でアクセス道路を離脱しないと遠回りになることですね。

 

北18条か北15条あたりに出入口が無いのは、道路カーブによる技術的問題かもしれません。この界隈は素通りすることとなります。

 

大再開発となる北5西1地区の1階部分に都市間バス専用のターミナルが設けられる予定です。このターミナルとアクセス道路を直結させるかどうか、現時点では分からないですね。1年ほど様子を見ていきたいと思います。

 

時間短縮効果は大きい

 

特に冬において整備効果が発揮されます。
豪雪地帯の冬は大きな幹線道路でも路肩に雪山が固められるので車線が減少します。

路線バスは地上走行のままだと思われますが、地上の交通量が減るので遅れの影響は軽減できそうですね。バス利用者にとって朗報です。

 


高速バス・観光バスがルート変更する可能性は?

 


札幌市内発着のバスは始発駅を発車してどのように目的地へ向かうでしょうか?

 

ほとんどのバスは高速道路に入るまで札幌市内の繁華街でお客さんを拾いながら
国道などの幹線道路を経由しています。時計台や大谷地を経由するバスが多くあります。

 

札幌駅を発着するバスは、小樽(一部札幌北IC)・ニセコ方面は札幌西ICから、旭川稚内・北見方面は札幌IC(米里付近)から、苫小牧・登別方面は札幌南ICからそれぞれ高速を利用します。

 

高速バスおよび都市間バスをよく利用されている方はご存知ですね。

 

ですので、ルート変更するバス会社は少ないかと思われます。

 

均一料金区間の見直し

 

札幌中心部以外のお客さんを拾わず高速均一区間を支払い都心アクセス道路を利用する
バス会社はあまり多くならないかと思われます。


バスのみ運賃免除の特例を設けると路線を変更するバス会社があるかもしれません。

 

ただ、下りのアクセス道路は札幌北IC付近に出入口がないのでやや使いづらいかもしれません。

 

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ご覧頂きありがとうございました。
次回は 北海道新幹線工事区間の各駅と開発構想をそれぞれみる です。

釧路駅の高架化は町の活性化につながる

特急おおぞらの終着、釧路駅の高架化について思うことをまとめてみました。

・現状

・高架化のメリット

・高架化のデメリット

北大通に接続して、バスターミナル・タクシープール整備を

・高架が不可能な場合

 

現状

 

釧路駅は3面5線を有する地上駅として道東の拠点であり、現在高架化に向けて話が進んでいます。

 

元々、高架化構想が浮上しては中止になったりしてたものの、今回は高架化が実現する可能性が高いでしょう。

 

現在の釧路駅は、札幌方面への特急列車を利用する際、エレベーター・エスカレーター等利用しやすくバリアフリー化しています。

※一部階段のみのホームもある。

 

駅ホームも屋根が整備されているので雨に当たることはほとんどありません。

 

これだけなら高架化の必要はないのでは? と思うかもしれません。

 

駅構内から外に出ることで状況が変わります。

 

釧路駅は札幌駅と同様、南口が玄関口として栄えてきました。

 

これは中心街が駅から南にあるためだと思われます。よくテレビ中継で見る釧路の中心街も少し南ですね。

 

一方、北口側は住宅地が広く分布しており、賑わいが出ている感じがしません。

 

地下通路は整備されてるものの、やや遠回りになってしまいます。

 

整備された時期もステーションデパートがあった時みたいなのでエレベーターも無いのではないかと思われます。

 

足腰が元気な方は階段で十分ですが、体調が悪いとき・怪我したときにエスカレーターやエレベーターの有難さがわかります。

 

私が軟弱なだけかもしれません。


高架化のメリット

 

一番のメリットは踏切が無くせることですが、踏切1つを除いて既に立体交差化されてるのでこの話題については省略します。

 

高架化は立体交差化に比べて規模がかなり大きいので費用がかかります。

 

費用がかかる分、効果が絶大ということです。正直ケチってほしくありません。

 

高架化は線路が2、3階に移動することで高架下に余剰の土地が生まれます。

 

特に駅近くの高架下は駐輪場、月極駐車場、テナントなど様々な需要が生まれます。

 

個人的に、遠くからでもコンクリート製の高架橋が視認できるのが一番のメリットではないかなと思います。

 

高架化のデメリット

 

費用については先ほど書きました通りです。

 

交通への影響です。完成まで既に立体交差化された道路にも工事期間中影響が生じます。

 

釧路は立体交差化がほとんど進んでるので自家用車利用者にとってメリットが無いでしょう。

 

次は騒音です。高架賛成派な以上、あまり書きたくありませんが強いて言うなら
スラブ軌道で線路が敷設されると確実にうるさくなります。

 

高速で列車が通過する野幌駅千歳駅が代表例です。

 

ですので、学園都市線旭川駅みたいなラダー軌道を採用してほしいですね。


北大通に接続して

バスターミナル・タクシープール整備を


駅南口付近でL字に北大通と共栄大通を接続と報道で見ました。

 

駅前の交通量の増加を懸念し、敢えてL字に曲げることで今までの交通量を保ちたい。
そんな思惑があるのかなと思いました。

 

これに反対意見が出ていますね。

 

反対意見だけでなく高架自体いらない。まで声が出てしまっています。

 

逆にいうと、直線接続なら賛成してもいい。そんな感じがします。

 

駅前の一等地を道路転用するのは勿体ない気がします。

 

国土地理院の地図に北大通と共栄大通を接続してみました。

 

ついでに土地利用案も載せています。編集前の地図と併せてご覧ください。

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釧路駅中心部 国土地理院地図より

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釧路駅中心部 国土地理院地図より作成

駅構内は1階が連絡通路と道路、2階が改札口、3階がホームとなります。

 

防災拠点にするならば、10階建て(高さ40m)以上の複合ビルを建ててほしいですね。
タワーマンションもありだと思います。

 

接続された北大通と共栄大通は路駐対策や右左折禁止で対応できるでしょう。

 

バスターミナルを左側、タクシー・一般車は右側と区分けすることで利用しやすくできます。

 

防災観点からもこの道路の重要性は大きく見直されて、商業施設の集積化も期待できるかもしれません。

 

高架が不可能な場合


釧路駅を西(札幌方面)側に少し移動して北大通と共栄大通をアンダーパス化。つまり線路下をくぐります。

 

駅舎だけを新しくして、ホームはそのまま使い続ける感じですね。

 

道路は接続されるにしても、発展はイマイチか0で終わってしまいそうです。

 

中途半端な開発、私はそう思います。

新函館北斗→長万部間について

北海道新幹線について、現在様々なSNS上で活発な議論が起きています。

 

今週は新函館北斗長万部在来線存続問題でしょうか。

 

2023年度までに存廃結論を出したいとのことですが、2年しかありません。

 

貨物輸送にも関わるので簡単に決まらないのではないかと思われます。

 

鉄路を何としてでも残したい自治体もいるでしょう。

 

廃止にするにしても各自治体の足並みが揃わないと話が進みません。

 

日高本線が廃止に決まるまで何年もかかりました。

 

前置きはここまでにして、本題に移ります。

 

新函館北斗長万部間について

 

使用車両はキハ40が中心だっと思います。

 

特急が運行する区間としない区間があります。

 

この区間では、函館本線の特急列車停車駅として

新函館北斗大沼公園・森・八雲・長万部 があります。

 

これらの駅ではそれなりに利用されています。

ただ、経営分離は避けられません。

 

新幹線の開業後、経営分離に伴い特急列車は廃止されるので

新函館北斗長万部以外は札幌や函館へ向かうのにやや遠くなります。

 

新八雲については停車する新幹線の本数次第ですね。

 

非電化区間ではあるものの、札幌貨物ターミナル駅への貨物輸送の大動脈なので一部において複線区間が存在します。

 

天気がいいときは朝日と海がきれいに見えます。

 

ダイヤ予測については後日、書こうかなと思います。

 

 

 

※このブログでは、新幹線を いる派 の立場で執筆しています。